ポケットモンスター、略してポケモン。
もはやポケモンの代名詞とも言えるピカチュウですが、しっぽの先端が黒くてギザギザしていると錯覚している方が多いと話題になることがあります。
日本国内だけではなく、海外でも話題になることがあるようで、「デザインはいつ変わったの?」と疑問を抱いている方も少なくありません。
また、大人だけではなく、子どもにイラストを描かせてみても、しっぽの先を黒く塗りつぶす子がいるようです。
実際にわが家の夫と長男も家族でアニメを見ているときに「なんか色が違くない?」と違和感を覚えたようで、家族会議に発展しました。
本記事では、ピカチュウのしっぽの先端は黒くてギザギザしているという認識は錯覚なのか、どうしてそのような現象が発生するのか、また、その現象の名前はなんなのかという点も併せてご紹介します。
わが家の夫と長男と同じように、デザインやカラーリングに違和感を覚えている方の参考になりましたら幸いです!
ピカチュウのしっぽの先が黒いギザギザなのは錯覚?
「ピカチュウのカラーリングが途中で変わった」と主張する方の多くが、「昔はしっぽの先が黒くてギザギザしていた」という認識を持っています。
長男だけではなく、ポケットモンスター初代の緑をプレイしていた夫も「最初のゲームでは違った」という主張をしているひとりです。
金・銀・クリスタル世代からゲームをプレイしてきた私と、アニポケが大好きで毎週録画して楽しんでいる次男、長女は黄色で認識していたため、なぜこのような認識の違いが発生しているのかが不思議でたまりません。
果たしてこれは錯覚なのか、どうしてこのような認識を不特定多数の方が抱いているのか、原因を調べてみました!
ピカチュウはしっぽの先が黒い?
もはや世界共通語としても通用するポケモンですが、その中でも特に人気を誇っているキャラクターでもあるピカチュウ。
世界的に見ても「しっぽは黒」という認識を持っている方も少なくないようですが、実際は黒ではなく黄色です。
歴代のゲームやアニメなど、そのときの時代において多少のデザイン変更などはあったようですが、色は基本的には変わっていません。
ごく一部ではありますが、雌雄の区別や、個体差を表現するものとしてデザインが多少変わった個体が登場することはあり、その中ではしっぽにハート模様などがデザインされた個体は存在しました。
しかし、アニメやゲームなどの公式ではしっぽ先端の色はずっと黄色であるため、途中でデザインが変わったと主張している方々の認識は、誤った記憶である可能性が高いのではないかと考えられます。
ピカチュウのしっぽにギザギザ模様はあるが黒くはない
確かに、しっぽにギザギザとした模様がデザインされているのは間違いありません。
しっぽの付け根から少しだけ茶色い部分があり、茶色と黄色の境目に当たる部分に模様が入っています。
この部分だけなぜ色が違うのか、なぜこのようなデザインになったのかは定かではありません。
しかし、いずれにしても黒ではないため、しっぽの先が黒くてギザギザしているのは、残念ながら確認できませんでした。
ピカチュウのしっぽは黒だったと錯覚してしまう原因は?
多くの方がこのような間違った認識を持っていることには、いくつか原因があるのではないかと言われています。
その内のひとつが、進化前のポケモンである、ピチューというキャラクター。
ピチューはしっぽ全体が黒であるため、進化したら先端だけ色が残っていてもおかしくありません。
一方、「ピチューと記憶が混在しているのではないか」と言う方に対して、ゲームの初期では確かに黒かったという声もあがっています。
ポケモンのゲーム初期とは、1996年に発売された「ポケットモンスター」シリーズ。
当時はまだゲーム画面が白黒であったため、しっぽ先端の色が黒く見えないでもない影がかかっていました。
しかし、ギザギザしているように見えるかと言われれば、正直なところ怪しいため、「記憶違いだったのか」と驚愕している方が多く見受けられました。
また、ピカチュウは耳の先が黒いので、「耳のデザインに印象が引っ張られているのではないか」という見解もあるようです。
耳のデザインは斜めに色が入っているため、しっぽにギザギザ模様がデザインされていても違和感はありません。
そのため、幼少期の曖昧な記憶で描いたままの認識を持っている方が多くいるのではないかとも言われています。
いずれにしても、1997年より放送されているアニメでは、初期から黄色と茶色であったため、しっぽの先端は黒くてギザギザしていたという認識は錯覚であると言い切ってもいいでしょう。
ピカチュウのしっぽの先が黒いギザギザと錯覚してしまう現象の名前
ピカチュウに関してカラーリングの違いを指摘すると、「それはなんとか現象って言われているらしい」と返されることがあるようです。
中には、どうしても納得がいかず、確かめるために初代のゲーム攻略本を探して確認したそうですが、初めから黄色だったという驚愕の事実を受け止めきれない、という方もいらっしゃいました。
インターネット上では有名な現象であり、本件に関しても「よくある例」として紹介される代表的な例です。
ここでは、ピカチュウのしっぽの先は黒くてギザギザしていたと錯覚してしまう現象の名前と、よくある例をご紹介します。
マンデラ効果という集団錯覚
とある共通の間違った認識を多くの方が錯覚してしまう現象の名前はマンデラ効果というもので、マンデラエフェクトという別名もあります。
都市伝説などの事実とは異なる共通の記憶を不特定多数の方が持っている現象のことで、インターネットスラングの一種です。
集合的過誤記憶と位置付けて科学的な研究がされたこともあるようですが、心理学や神経科学を研究している方々にとっても「知見の範疇を超えている」現象であるようで、未だになぜこのような現象が発生するのかは解明できていないそうです。
一部ではパラレルワールド(仮想現実)説も提唱されていたり、宇宙人による記憶の改ざんなどを想像している方もいらっしゃったりするなど、まだまだ原因解明には時間がかかりそうな現象です。
マンデラ効果の例
多くの方が集団で共通の間違った認識を抱いているとされているマンデラ効果。
実は、そのほかにもさまざまな事例があります。
- キットカット(Kit Kat)のロゴにはハイフン(Kit-Kat)が入っている
- ミッキーマウスはズボンではなくオーバーオールを着ている
- おさるのジョージにはしっぽがある
- ベートーヴェンの肖像画は羽ペンを持っている
残念ながら上記の記憶をお持ちの方は、マンデラ効果による間違った認識を持っているようです。
実際にはキットカットのロゴにはハイフンがあった時代はありませんし、ミッキーマウスは赤いズボンを着用しています。
また、1941年にアメリカで発売された「Curious George」という絵本に登場するおさるのジョージ。
日本でも絵本やアニメで人気のキャラクターですが、さるをモチーフにしていますが、しっぽがありません。
私自身も木にぶら下がっていた記憶がありましたが、絵本でもアニメでもしっぽが描かれたことはないようです。
音楽室に飾られていることも多いベートーヴェンの肖像画ですが、羽ペンを持っているというのは間違った認識で、実際には鉛筆を持っています。
私自身も羽ペンを持っていた認識だったため、疑問に思って検索してみましたが、確かに鉛筆でした……!
まとめ
ピカチュウのしっぽの先が黒いギザギザなのは錯覚なのか、現象の名前であるマンデラ効果についてご紹介しました。
ピカチュウのしっぽの先は初期から黄色であり、ごく一部を除いてはしっぽの先が黒いという事実はありませんでした。
しっぽの付け根に茶色いギザギザはありましたが、黒いギザギザという認識は錯覚と言ってもいいでしょう。
また、このように不特定多数の方が同様な錯覚を起こしている現象の名前をマンデラ効果といい、現在も原因などは解明されておりません。
パラレルワールド(仮想現実)説なども提唱されており、とても興味深い現象であることは間違いありませんね!
ここまでご覧いただきありがとうございました!